スッキリする話
2016.05.31
ご無沙汰しておりました。
前回ブログ更新して以来タブレットを立ち上げることもなく、ひたすら本を読んでおりました。
茅田砂胡 デルフィニア戦記全18巻。

一番お気に入りの表紙です。
かつてはケータイの小窓の画面にしておりました。
2日で3冊位のペースでしょうか。読み始めたら止まらなくなるのは判っていたので、読み返すことを我慢していたんですが、
菊池寛 『恩讐の彼方に』 を読み終わった後どーしても読み返したくなって、やっちゃいました。
大満足です。
この『恩讐の彼方に』

も再読ですが、読んでる最中からもう大興奮。表題作もさることながら、全編登場人物の行動とそれに伴う
心理描写がすごい。
心の動き、はたらきを、押し付けがましくなくあるがままに説明描写してくれるので、自分に不信感を持っているときなど目を覚まさせてくれたかのようで、爽快な心持ちになりました。
表題作『恩讐の彼方に』は突っ込みどころが満載で、9編おさめられている短編のうち、これが一番そういった意味でファンタジーっぽい。
読んでいてすごさに舌を巻きつつ脱帽した話が『恩を返す話』
戦場で嫌いな男に命を助けられ、受けた恩を何とか早いうちに返したいがためにこの男をつけ狙う話。
恩を負担と思わぬために仲良くしようと努力したり、相手の失敗を自分がかぶろうとしたり、機をうかがい手を尽くしても思うようにいかないまま26年。
いよいよその機会がおとずれた。何の罪科か知らぬがこの男を上意打ちせよと命ぜられ、『…という命が下ったがそなたには以前命を助けられた恩があるので今のうちに遠国に逃げなされ』書状をつかわしてから時間をおいてから彼の男の家に行くと、
あなたのご配慮によっていろいろ準備が出来ました、いざ介錯を、といいながら潔く切腹してしまった。
これで報恩の最後の機会を踏みにじられたと落とした首に憎しみを募らせ、さらに彼の男が一筆残しておいた書き置きにより、
この男の評価が上がり、昇進までしてしまい、あらたに受けた恩として死ぬまで苦悶の種とした…
このあとの最後の3行がまたとどめを刺すのだけど、この心の動きに、心理の描写に圧倒されて、読みながら内心『わあ!わあ!』と声をあげていました。
下手な心理学とかの本を読んでドツボにはまるよりよっぽどいい。
何でしょう、身に覚えのある心の動き、こう思うことは人として普通のことだということを、気に病むことではないと判らせてくれるというか。
この本は読みかけのまま押入れにしまい込んでいたのを思い出して、何年振りかにまた読み始めたものだけど、また押入れにしまい込むのはもったいなくて、いつでも手に取って読める本の定位置に積まれました。
これを読んでる途中から、次はデルフィニア戦記全巻に取り掛かろう決めていたのですが、こればっかりはどうした心の働きか私には説明できません。でも、読み終わって気分爽快、さっぱりしたのだから、選択に間違いはなかったと思います。
さあて。やるかぁ!

にほんブログ村

にほんブログ村
前回ブログ更新して以来タブレットを立ち上げることもなく、ひたすら本を読んでおりました。
茅田砂胡 デルフィニア戦記全18巻。

一番お気に入りの表紙です。
かつてはケータイの小窓の画面にしておりました。
2日で3冊位のペースでしょうか。読み始めたら止まらなくなるのは判っていたので、読み返すことを我慢していたんですが、
菊池寛 『恩讐の彼方に』 を読み終わった後どーしても読み返したくなって、やっちゃいました。
大満足です。
この『恩讐の彼方に』

も再読ですが、読んでる最中からもう大興奮。表題作もさることながら、全編登場人物の行動とそれに伴う
心理描写がすごい。
心の動き、はたらきを、押し付けがましくなくあるがままに説明描写してくれるので、自分に不信感を持っているときなど目を覚まさせてくれたかのようで、爽快な心持ちになりました。
表題作『恩讐の彼方に』は突っ込みどころが満載で、9編おさめられている短編のうち、これが一番そういった意味でファンタジーっぽい。
読んでいてすごさに舌を巻きつつ脱帽した話が『恩を返す話』
戦場で嫌いな男に命を助けられ、受けた恩を何とか早いうちに返したいがためにこの男をつけ狙う話。
恩を負担と思わぬために仲良くしようと努力したり、相手の失敗を自分がかぶろうとしたり、機をうかがい手を尽くしても思うようにいかないまま26年。
いよいよその機会がおとずれた。何の罪科か知らぬがこの男を上意打ちせよと命ぜられ、『…という命が下ったがそなたには以前命を助けられた恩があるので今のうちに遠国に逃げなされ』書状をつかわしてから時間をおいてから彼の男の家に行くと、
あなたのご配慮によっていろいろ準備が出来ました、いざ介錯を、といいながら潔く切腹してしまった。
これで報恩の最後の機会を踏みにじられたと落とした首に憎しみを募らせ、さらに彼の男が一筆残しておいた書き置きにより、
この男の評価が上がり、昇進までしてしまい、あらたに受けた恩として死ぬまで苦悶の種とした…
このあとの最後の3行がまたとどめを刺すのだけど、この心の動きに、心理の描写に圧倒されて、読みながら内心『わあ!わあ!』と声をあげていました。
下手な心理学とかの本を読んでドツボにはまるよりよっぽどいい。
何でしょう、身に覚えのある心の動き、こう思うことは人として普通のことだということを、気に病むことではないと判らせてくれるというか。
この本は読みかけのまま押入れにしまい込んでいたのを思い出して、何年振りかにまた読み始めたものだけど、また押入れにしまい込むのはもったいなくて、いつでも手に取って読める本の定位置に積まれました。
これを読んでる途中から、次はデルフィニア戦記全巻に取り掛かろう決めていたのですが、こればっかりはどうした心の働きか私には説明できません。でも、読み終わって気分爽快、さっぱりしたのだから、選択に間違いはなかったと思います。
さあて。やるかぁ!

にほんブログ村

にほんブログ村
スポンサーサイト
trackback
comment